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しよたろがブログを始めてみました。よろしければ一度読んでやってください。

「失敗から学ぶRDBの正しい歩き方」を読みました

こんにちはしょうたろうです。

普段ブログは書いてないのですが、Twitterで書評希望の声を頂きましたので、少しばかり感想を書いてみます。

 

まず私個人の経歴ですが、ウェブ制作の受託開発を5年ほど。その後は同じ会社で、自社サービスのウェブシステムの開発を7年ほどやってきました。

 

いわゆるSIと呼ばれるようなカチッとした?システム屋さんとは近そうで実は遠い。ウェブ屋さんです。流石に長年やってますのでウェブの基礎知識はそこそこあるとは自負していますが、いわゆる「システム開発者」としての基礎は結構抜け落ちてるんじゃないかなーと。見る人からみればなんちゃってエンジニアに属する残念な人でもあるかなと、心の片隅で自負?しております。

 

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さて前置きはこのあたりで、「失敗から学ぶRDBの正しい歩き方」ですが読んだ感想は、

・読みやすい

・わかりやすい

・心が痛い

です。

 

読みやすい

技術書は各セクション毎に深堀りした内容を詰め込むタイプが多いですが、この本はアンチパターンの事例毎に章が分かれている。またありがちで陥りがちなストーリーを織り交ぜて説明されている。この事から文章がすっと頭に入ってきて読みづらさを感じる事なく一気に読めました。また難しい用語や仕組みについては深く掘り下げすぎず、概念を伝える程度に抑えた配慮が見られ、小難しくなることなく読み進められました。

 

わかりやすい

具体的なアンチパターンの事例に対して、それが何故ダメなのか、そしてどういう対応を取るのが理想なのか、を簡潔に記載しています。かと言って初心者向けとは感じませんでした。具体的な解決方法となるツールや技術名のキーワードを場面場面で紹介しており、この選定が的確である点が、読んでいて気持ちよい展開につながってると感じます。昔からある技術や最近のトレンドのツールも紹介されており、DBに関連する便利なツールを一通り抑える事ができる本書は知識の溝を埋める役割もあると感じます。

 

心が痛い

これですね。。たぶん私のようなウェブ屋さんが読んだら、みんな涙なしでは読めない本。エンジニアにとっての懺悔本になるのでは?と感じました。これまでデータベースについて深く学ばないまま、ウェブアプリを作り続けてきてしまった人にとっては…読んでいて心が休まらないかもしれない。「え!それもアンチパターンだったの!?」という章もちらほら…。

 

でももう大丈夫!そーだいさんから学んだ事で、これからは罪の意識を持ちながらアンチパターンを使う人になる事ができました(これも成長!

 

 

以上が所感です。

この本の対象者としてはわずかでもDBを使った開発経験がある人の方が理解できる場面が多く、面白い本かなと感じます。またある程度経験を積まれてる方でもロックやインデックスの仕組みの章などは大変興味深く、参考になるのではと思いました。また随所に、更に詳しく知りたい人は…といった風に書籍等の紹介があり、ステップアップを目指す人への配慮?サポート?もしっかりとされています。とても丁寧な本(著者さん)なんだろうなと感じました。

 

会社に1冊置いておいて置くことで、コードレビューの際に「これアンチパターンだよ」という第三者の声として使えますので、「知識の底上げと統一」からメンバーのスキルアップにつながるとともに、プロダクトの品質向上にも貢献できる、素晴らしい一冊ではないでしょうか。